2017年12月15日 (金)

第117回(前編)

note本日の担当:菊地 正明(附属図書館主任司書)

 

先般、旧友より近況を知らせる手紙が届きました。

ほんの束の間なつかしさが込み上げるも、返事を書かねばという義務感にも似た

重圧がのしかかり、不謹慎にもついため息が漏れてしまいます。

 

重い腰を上げ、ようやく書き進めた返事も中ほどに差し掛かれば、

想いに寄り添わない言葉の未熟さが際立って、終いまで書ききることなく反故にします。

頭で思い描いたものが、わずかなピントのずれを生じながら排出されるさまは、

まるで時代錯誤のポラロイドのようです。

 

いまいましくも、そんな言葉をいくら書き連ねたところで、決して自身の本意に

手が届くことはありません。

それがたいへんもどかしく思われます。


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つづくshine





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